日本を動かすために一丸となる報道フロア

『ACTION 日本を動かすプロジェクト』とは……日本テレビ開局55年記念番組。2008年、年始より同系列にて不定期に放送され、年末にはフィナーレの大型特番(12月23日放送予定)を特別編成。日本テレビ報道局に所属するスタッフや同局報道番組が1年をかけて、特定のテーマにおける〝ニッポンの難問〟を掘り下げ、真実に迫り、問題解決に向け提言する。番組としては「Newsリアルタイム」「NEWS ZERO」「真相報道バンキシャ!」「報道特捜プロジェクト」「ウェークアップ!ぷらす」が参加する。

テレビがマスコミとしての責務を果たすのに欠かせない、『報道』というジャンル。しかし、速報性を得意とするインターネットの登場などが、テレビ報道の在り方を変えつつある。テレビだからこそできる報道とは何なのか。そこで1年という月日をかけ、報道局の総力を挙げて、根深い問題の本質に迫る試みがはじまった。それがひとつの答えかもしれないからと、杉本CPと千葉Pはいう。

  1. 「日本を動かす」という意思が、部族長を取りまとめた
  2. 「糾弾せず、一緒に考える」報道の発明
  3. 『社会部×ACTION』も展開していきたい

500人以上も在籍する報道局が一丸となるプロジェクトは、すなわち、多種多様な報道のプロたちをひとつにまとめ上げなくてはならないことでもある。それを可能にしたのが、「日本を動かす」という報道理念の本質だった。 


─他局にはない非常にユニークなプロジェクトだと思いますが、どのような経緯で企画が持ち上がったのでしょうか。

杉本 : 日テレ開局55年を記念して特別番組を行うということで、2007年春から全社的に企画の公募が始まりました。『ACTION』は報道局社会部にいる私が出した企画で、アクションの企画書それが編成のほうの目に止まったんですね。報道局長の許可も得て、まず報道局内でプロジェクトのコンセプトを固めたうえで、2007年夏くらいに正式にGOサインが出ました。 それからは報道局全体に、どのような問題・テーマについて掘り下げてみたいかと投げかけたんですが、わずか2週間ぐらいで100以上の応募がありました。ものすごく小さな話から、世界規模の大きな話までさまざまでしたが、そのなかから候補を絞り、さらに10月以降には番組スタッフとも検討会を行い、各番組で取り上げるテーマを決定しました。例えば『NEWS ZERO』は医療不足に焦点を当て、『報道特捜プロジェクト』はリサイクルのウソを暴く、というようにです。                   
そもそも、なぜ500人ほどもいる報道局が総力を挙げて丸一年掛かるプロジェクトを行おうと考えたかというと、普段は各番組や各所属部署ごとに仕切られていても、報道局というのはもともと全員で毎日「ひとつの番組」を作っているようなところで、実際に大きな問題があれば全員がひとつになって動かなくてはいけないという局なんです。過去の経験では、阪神・淡路大震災やオウム事件がそうでした。普段は分業していますが、ひとつの問題に向かって総力を挙げると大きな成果が上げられるということを実感しており、特番として今一度、局の力を集結してみたかったんです。         局内の風景 


─当初に100以上のテーマの応募があったというのは、普段から問題意識を強く持っている人が多いということでしょうか。

杉本 : 気持ちは強いと思います。 ただその一方で、やりたいことをやれていないといえるかもしれません。報道には「発生」「発表」「発掘」と3つのフェーズがあり、自分で問題を「発掘」して独自の切り口で展開してみたいと心の底では思っていても、現実には「発生」と「発表」に追われるだけになっているかもしれません。普段の仕事は夜討ち朝駆けだったり、ひとつのネタをとるために、朝から晩まで決まった取材ポイントを周ったりということを、歯を食いしばってやっているのですが。そんな取材や報道を通じて、少しでも世の中をよくすることに貢献したいという思いが根底にあるのだと思います。 『ACTION』のテーマ応募では、そうした彼らの欲求が表出したのかもしれません。 
局内の風景2

─報道局全体のプロジェクトということで、かなり大規模だと思いますが、まとめるのに苦労したのでは?

杉本 : 当然、プロデューサーは自分の番組を持っていて、それぞれ編集方針やコンセプト、手法など、独自の文化を持っているわけです。特番とレギュラーでのシリーズ化、そしてホームページの3つセットで展開すること、他にはプロジェクトのビジュアルはこういうものにしようなど、最低限の部分は決めつつ、基本的には各所の文化を尊重するわけですが、それでも問題がなかったわけではありません。ロゴを決めても自分の番組には合わない、といわれたり(笑)。全部で10人くらいのプロデューサーがいるのですが、彼らとのやり取りには千葉Pに随分と力になってもらいました。 


千葉 : やり取りというか、ほとんど雑務です(笑)。それぞれ個性的な番組の集合体ですから、それぞれのプロデューサーが集まると、部族長会議といえるかもしれませんね(笑)。みんな修羅場を切り抜けたプロフェッショナルな人々だから、それぞれ自分なりのやり方・方法論を持っているので、ひとつにまとまるには、当然、会議は時間がかかる。でも、局としてはとてもいいことだと思います。これだけの番組や人がユナイトできたことは非常に大きいです。ACTIONは、ある意味、大袈裟に言えばEUみたいなものですから(笑)。私がプロデューサー間の橋渡しを行う上でラッキーだったのは、当初報道局に転属したばかりで、どの番組にも所属していなかったこと。それもあって、どのプロデューサーともニュートラルな立場で接しやすかったとのでは、と思います。 


杉本 : チーフプロデューサーである私も社会部所属で、番組部門に籍を置いてなく、どの番組からも同じ距離にいたことも大きかったですね。 また、番組名にあるように「日本を動かす」プロジェクトだということも大義名分になりました。各番組では時間帯やその視聴者層に合わせ、生活情報があったり、スポーツや芸能ニュースも含めて構成された番組を放送していますが、「日本を動かす」ような報道を行いたいという本質は変わりませんから。                 ACTION!日本を動かすプロジェクト 
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番組data
番組名 ACTION 日本を動かすプロジェクト ジャンル ニュース・報道
放送局 日本テレビ放送網(日本テレビ系)
放送日時 放送日により放送時間がことなる
番組URL http://www.ntv.co.jp/action/
主なスタッフ チーフプロデューサー・杉本敏也
プロデューサー・千葉知紀(敬称略)
【参加部署】
NEWSリアルタイム、NEWS ZERO,真相報道バンキシャ、報道特捜プロジェクト、ウェークアップ!ぷらす(讀賣テレビ)、政治部、経済部、社会部、外報部、
映像取材部、NNN各局
スタッフ数 約500人
主な出演者 福澤朗、菊川怜、村尾信尚、小林麻央、笛吹雅子、近野宏明、
井田由美、矢島学、辛坊治郎(敬称略)
放送開始日 2008年1月6日から1年間のキャンペーン報道

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