何十年かぶりに変えたというセット。番組開始から“何十年”も経過してはいないが、 それほどの意気込み。ここに200人のスターがそろうのだ。

オールスター感謝祭

『オールスター感謝祭』とは……年二回、春と秋の番組改編期にやってくる超大型特番である。スタジオに集められた芸能人・著名人の数200! 早押し4択(ときに2択、はたまた6択)クイズを展開し、その場で出場者を募るマラソンやら全身ローションまみれのヌルヌル系競技やらが行われ、それらもまたクイズの問題と化し……流しも流したり5時間18分生放送の長丁場。最新版“08年春”は3月29日(土)18時30分より放送予定、である。

1991年に始まり、年2回春と秋。次回2008年3月29日の放送で34回目を迎える。 島田紳助・島崎和歌子というMCに、お決まりの「レディー・ゴー!」という決めぜりふ。画面の中では4択クイズが展開され、回答に要した時間と選択肢を選んだ人数が表示される。もともとイギリスから4択のフォーマットを導入して始まった『クイズ!当って25%』だったなんてことは知らなくてもいい。 すっかりおなじみの特番である。そしておなじみゆえに、あまり目が行っていない。実は冷静に考えるとすごいのである。出演者200人(MC、ゲスト除く)に、5時間を超える生放送……。 


―出演者が200人超という数がすごいですよね。“感謝祭”というのはつまり、この方々への感謝でしょうか?
この番組って、スタジオに観覧者がいないんですよね。司会の島田紳助さんは200人の出演者と向かい合っています。この手のクイズ番組の場合、本当なら、司会者と同じ側にパネラーがいます。カメラの手前に観覧者がいて、みんなでその様子を観るわけです。感謝祭の場合、200人のみなさんは出演者でありながら、そこで行われるサーカスとかマラソンとか、さまざまなイベントを観て楽しむお客さんでもあるんですよね。非常に視聴者に近い立場です。その人たちがワーッて盛り上がったり“楽しいな”って思えるようなクイズをやっていれば、その先にいる視聴者のみなさんも喜んでいただけるだろうと。そんなコンセプトなんですね 。


―なるほど、出演者にも視聴者にも感謝であると。 感謝祭恒例、4択のボタン!
そうです。でも実は理想型がありまして。3~4年前にやってたんですが、視聴者のみなさんが携帯電話で、実際にクイズに参加できるという。さすがに1億5000万人は無理ですけど、1万人ほどまでならスタジオの“レディー・ゴー”に合わせて回答できて、“○○家の××さん:1秒32”とか判定できるところまで作ったんです。が……地上波デジタルが始まってしまった(笑)。実は地デジとアナログとでは放送に微妙なタイムラグが出ちゃうんですよね。地デジのほうが数秒遅くなるんです。感謝祭の早押しタイムは100分の1秒まで計測しますから、どうしても不公平になる。それで 1回頓挫してるんですが、プログラムはそのままとってあります。このままがんばって2011年まで番組をやっていければ、そのときは、みなさん同じ条件でクイズに参加してもらえることになりますよね。そういう、出演者にも視聴者にも感謝できる感謝祭になれればいいなと思ってます。だから2011年までがんばんなきゃなと思います。 


―制作する上で苦労するのはどんな点でしょうか?
苦労なあ……苦労、苦労……うーん 。


―それでは、他の番組とここは決定的に違うぞという点は何ですか?
あ、それはね、生放送だということですね。だいたい準備に5カ月ほどかけるんですけど、それも機械が本番で故障したらパアですよね。“マラソンやります!”っていうのはいいけど、大雨降ったらどうすんだとかね。
 

―生放送だからアクシデントはつきものですよね。で、それをあえて見せている印象があるんですが。
そう、だと思います。生放送にこだわってるんですよ。「感謝祭」ってある種のイベントだと思っていて。次のクールのドラマに出る人や、レギュラー番組に出てもらってる人、TBSにいろいろ出てくれてる人をお招きして開催するイベントですね。収録のほうがいろんなことをやれるのは間違いないんですよ。でも、スポーツ中継に例えるとよくわかると思うんですが、中継録画っていまいち緊迫感がないでしょ。“これってもう終わってる試合なんだよなあ”って思う。同じ試合を生放送で観ると、やっぱりドキドキ感がある。“いままさにこの時間にやってんだ!”っていう。そこを大事にしたいんですよね。そのために企画としてはゆるくなってる部分もあります。たとえばスタジオのセット転換でも……CMが長くても2分なので、その間にやっちゃわないといけない。無理なものは無理なんですよ(笑)。でもそれがまさにいまスタジオで起きてることですし、ある種の実況だと考えると“いまセットを出してんですよ”っていう場面を見せるのもアリかなあって。スタジオ入りが間に合わない出演者の方に関して“○○さん移動中です”って出しちゃうのも同じことです。それも含めたイベント。視聴者のみなさんも一緒にドキドキしてくださいという思いが強いんですよね。
 

―あのセットチェンジは“全員集合”で培ったTBSの底力でしょうか。
そうかもしれませんねー。うちの美術さんはすごいと思いますよ。めちゃめちゃなことを言っても、いつも何とかしてくれますから(笑) 。


―番組中盤の、15分の休憩タイムをそのまま映してるのも考えられないことですね。
収録だったら休憩を入れたりしますけど、普通、生放送はそんな時間取れませんよね。でも一方でごく常識的に考えると、5時間半何かをずっとやってるとおなかも空くしトイレにも行きたくなる。だからそこを見せるのも、普通のことかなと。あれでもある種の情報にはなってると思うんですよ。“こんなもん食べてんだ”とか“あの人とこの人は仲良しなのか”とか。みなさん普通においしくゴハン食べたり、自然と仲のいい人同士しゃべったりしてます。あそこはもうノー演出といえばノー演出。ものすごくオープンな状況にある芸能人のみなさんを観察をしてるような感じですよね。僕も意外と休憩タイム好きなんですよ。番組の中でもある部分はデジタル的に変えていってます。でも、視聴者層を見ると比較的ご年配の方も多いんです。だから極端にいまっぽくする必要はない。ベタな部分はそのままでいいかなと 。


―この番組のプロデューサーって、相当臨機応変じゃないと勤まりませんね。
あー、それはどうでしょう……。
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番組data
番組名 オールスター感謝祭 ジャンル バラエティ・音楽
放送局 TBS
放送日時 毎年春・秋 18時30分から23時48分
番組URL http://www.tbs.co.jp/kanshasai/index-j.html
主なスタッフ プロデューサー・安田淳(敬称略) スタッフ数 約350人
主な出演者 島田紳助、島崎和歌子、その他200名(敬称略)
放送開始日 1991年10月(2008年で18年目、4月で34回放送)

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