何度も繰り返されるシュミレーション

異種アスリートを集めて競技し、誰が一番かを決める。誰でも思いつくシンプルなコンセプトだからこそ、その実現は困難を極めた。各所で何度もアスリート出演を断られるも、強い好奇心が成功への道を照らし出した。


─現在で35回目を迎えるわけですが、長年ヒットし続けている秘訣はなんでしょう? またどのような発想ではじまったんですか? 

スタートは純粋な興味本位。どういう競技、どういうジャンルの選手の運動能力が高いのかを知りたかったんです。それならどういう風に争わせれば、運動能力・運動神経の優劣をつけられるのかと競技アイデアを考えていくと、日本人なら誰しもがやったことのある跳び箱や腕立て伏せなどなら、と思い当たりました。この基本コンセプトはずっと変わらず、わかりやすいからこそ今でも高い視聴率を実現できていると思います。また「スポーツマンNo.1決定戦」は、スピード、パワー、アイソメトリクス、分析力、精神的な部分など、すべてが優れていないとNo.1になれません。スペシャリストではなく、オールラウンダーが勝つ大会なんです。そのためにも、バランスよく競技種目を行うよう気を遣っています。元日の大会は各種目でNo.1を決めますから、スペシャリストを決める大会にもなりますけども。


─非常にシンプルなコンセプトなんですね。 

スタート時に「俺もやろうと思っていたんだよ」ってたくさんの人に言われました(笑)。でも本当にそう思っていたなら、やってみればいい。交渉に時間と労力がかかりますし、とても大変。考えるのは誰でもできますから、行動・実行できたかどうかが問題です。なぜ僕ができたのかというと、人一倍好奇心が強かったということでしょうね。僕が子供の頃は野球全盛期で、運動神経のいい人はみんな野球をやっていたものですが、今はさまざまなスポーツに能力のある人が散らばっています。35回やってきたこの番組でも出場する選手、優秀な成績を残す選手も代替わりしていて、本当に誰がNo.1なのか、毎回予想もつきません。


─最も苦労された点は? 

やはりキャスティングですね。プロでもアマでも連盟や広報など窓口がありますが、番組が動き出した当初はどこに電話をかけても、出場させられるわけがないだろうといわれました。怪我したら誰が補償するのか、きちんと考えているのか、と。傷害保険に入ること、安全性に細心の注意を払うことを説明しに、何度も足を運びました。また、「スポーツに興味を持たなくなった今どきの子供達に、スポーツってこんなに素晴らしいものなんだよと伝えたい。だからこそスポーツ界のトップアスリートに出演してもらいたいんです。」と口説いて回りました。時間はかかりましたが、やがてそれほどメジャーではない団体から「選手がすこしでも有名になれば」ということでOKをいただきました。それを突破口に「あそこがOK出したのか、じゃあウチも考えるよ」と広がっていって。第1回から成功したわけではなく、何年も地道な活動を継続していって、数多くのアスリートに出演してもらえる番組になったんです。


─番組制作で参考にしているもの、影響を受けたものはありますか? 

特にないんですよね。欧米で似たような番組があるらしいと人伝に聞きましたが、見たことありません。唯一あるとすればこれまでに見てきた映画で、印象深い映像は自分のなかの先入観として根付いています。今の時代、どの制作物も芸術も、真の意味でのオリジナリティーはないと思うんです。いかに工夫を加え、新しく見せるか。その方法は自分の心や先入観にあって、どれだけ多く引き出せるかが重要だと思います。ヘンな先入観を持ちたくないから、類似番組は一切見ていません。もしおもしろかったらマネしたくなる気持ちが沸いてしまうのもイヤだからです。


─タイトルも非常にわかりやすいネーミングですよね。 

そのものズバリ、スポーツマンのNo.1を決める番組ですから。現在では、いわゆるスポーツバラエティーが定番化しましたが、当初そうではありませんでした。昔に芸能人大運動会がありましたが、それとも違いますし。どういう番組かをタイトルでわからせないと、視聴者の方に伝わらないと考えたんです。


─「プロスポーツマン大会」から「芸能人サバイバルバトル」「クイーンズチャレンジバトル」へと派生もしました。 

プロスポーツマン大会を重ねることで自分のイメージを具現化でき、番組としてパッケージの形ができたと感じました。そこで芸能人としてやっても世界観を変えずにできると判断したんです。女性出演のみの「クイーンズチャレンジバトル」も同様ですね。

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番組data
番組名 スポーツマンNo.1決定戦 ジャンル スポーツ
放送局 TBS(TBS系)
放送日時 春・秋改編期、年始
番組URL http://www.tbs.co.jp/program/sportsmanno1_20070101.html
主なスタッフ 総合プロデューサー・樋口潮、総合演出・小掛義之(敬称略) スタッフ数 約100名
主な出演者 各アスリート、初田啓介(アナウンサー)、小笠原亘(TBSアナウンサー)他
(敬称略)
放送開始日 1993年12月(2007で14年超)

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