1961年から数え48年を経た今も進化し続けるスポーツ情報番組。スタリッシュな美術セットは時流に合わせた結果の産物。

SPORT

『SPORT』とは……

メジャーかマイナーか、プロかアマかを問わず、テレビとスポーツの関係は深まる一方。そしてスポーツ番組は、情報や娯楽の提供ばかりでなく、文化の醸成や価値向上を果たす側面も持ち合わせている。すべてが含められてこそ、スポーツの真の魅力が伝わっていく。


─個人的に気に入っている企画は何ですか?

水曜日に『LADY’ S DAY』というコーナーがあるのですが、女性アスリートの企画はおもしろいと思いますね。担当したPDが女性アスリートへの歓心が高くて、そうした企画をやりたいといいだしたのがきっかけです。と火曜日にタレントの水野裕子さんが各種スポーツを体験する『FEATURING SPORT』というコーナーもいいですね。あれは北京オリンピックで、フェンシングの太田雄貴選手が銀メダルを獲ったのがきっかけなんです。フェンシングが話題になったものの、詳しいルールまでわかりませんよね。オリンピック種目になっていながら、ルールも知られ美術セットていない競技はけっこう多くて、それならわかりやすく解説するコーナーを作ろうという発想で始まったんです。ある程度スポーツができるタレントさんということで、水野さんにお願いしました。これを子どもが観て、数年後のオリンピックを目指してくれでもしたら、最高ですね。また、金曜日は『WORLD SPORTS』をテーマに、スポーツ好きにはたまらないようなマイナースポーツを放送しています。チーズ転がし競争のような、一般のスポーツ番組では扱わないものなんですけど、僕は大好きなんですよ。このヘンは、『SPORT』がスポーツエンターテインメント番組である由縁でもありますね。 


─軽快なBGMを採用していたり、スタイリッシュな番組イメージにしているのも、そのためでしょうか。

もともとは現場の歓声や打球音も大事にしていましたが、今は野球だけをじっくり見せる環境ではなくなりました。他のスポーツの結果や特集企画も見せたいとなると、アップテンポのBGMを使ってナレーションも早めで、勢いよく見せています。ただ個人的には、やはり日本のメインスポーツは野球にあるとも感じています。WBCのときの盛り上がりを見て、やはり野球ほど幅広い年代に受け入れられるスポーツはないなと実感しました。


─スポーツ番組でのキャスターの採用基準はどのような考えによるものですか?

三宅アナは、フジテレビのスポーツの看板アナウンサー。日本で一番スポーツ実況が上手いと思いますし、すごく取材熱心で競技者からの信頼も厚い。コメンテーターを置かず、彼がちょっと解説しても「なんでお前が言うんだよ」という空気にならないアナウンサーなんですよ。彼の代わりは、今のところ誰もいませんね。田中アナは今年2009年の4月にSPORTキャスターデビューをしたばかりですが、情報番組のリポーターをやっているし、週末もさまざまなスポーツの現場にいっているんです。すごい情熱があるんですね。スポーツに情熱は不可欠ですから、彼の起用はその点がすごく大きかったと思います。平井アナや本田アナも、新人のときから起用していますが、このスポーツ番組枠は、ある意味で女子アナウンサーの登竜門でもあると思うんです。過去この番組を務めた中井美穂、木佐彩子、大橋マキ、内田恭子は看板アナへと成長していきました。生放送ですし、取材もありますので、アナウンサーとしての成長を図るには、絶好の番組なんですね。今後もそういう番組であってほしく、期待を込めてこの2人を起用しました。


─他にも数多くのキャスター陣がおりますが、中でも土曜日に国分太一さんを“編集長”として起用しているのにはどのような考えがあってのことですか?

土曜日はスポーツ番組の激戦区なんですよ。それで他局を見渡して見て、野球解説者などやや年配の人が多いなと思い、『SPORT』では若さやバラエティー色を出していこうと決めて、国分さんを起用しました。明るい人で、とても人当たりがよく、頭の回転も速いんですよ。普通に僕たちとしゃべっていても、会話がすごく楽しくて。国分さんのインタビューは、これまで知らなかったような選手の魅力を引き出してくれますし、土曜日の顔になったと思います。


─番組作りの参考にしているものはありますか?

曜日やコーナーによって違いますね。『LADY’S DAY』の水曜日は『CanCam』や『JJ』のような女性誌っぽいニュアンス、切り口で見せるように心がけています。海外サッカーの月曜日は、『Number』といったスポーツファン向けの雑誌のイメージ。国分くんが登場する土曜日は、『Leon』や『Gainer』などといった、情報もありつつ、カッコいいスタイルの男性ファッション誌でしょうか。


─どの視聴者層に番組を観てもらいたいですか?

実際のメイン視聴者はM2、M3です。M1や女性にも観ていただきたいと思っていますが、時間帯を考えると難しいかなとも思っています。ただ、レディースデーの水曜日や、国分くんの出る土曜日は、F1、F2が少しずつ増えています。


─テレビメディアにおけるスポーツ番組の在り方について、どう思われますか?

やはり日本のスポーツの軸は野球にあり、次はサッカーなんですね。これを大事にしながらも、他の競技も幅広く紹介して、日本におけるスポーツの価値や文化といったものに対して、微々たるものでも貢献していければと思います。例えば僕らがフェンシングを紹介したことで、10万人の視聴者がいたとすれば、そのうちの1000分の1、100人でもやってみようかと思えるようになればうれしい。ソフトボールも番組で取り上げると、感謝のメールや手紙が届いたりするんですよ。マイナースポーツと呼ばれていても、やはり各地にはその競技を愛している人がいっぱいいるんです。こうした声を聞くと、視聴率とは別の喜びを感じますね。フィギュアスケートも、2006年のトリノオリンピックで荒川静香選手が金メダルを獲ったあたりから人気が高まり、イナバウアーなどの言葉も流行しましたが、多くの人は一過性のブームとしかとらえません。でも、中には本当に競技をやってみたいという人も出てくるわけで、特集企画でそうした人にも役立つ情報を提供していければいいですね。それができれば、『SPORT』へと変遷して正解だったなと思えるんです。




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番組data
番組名 SPORT ジャンル ニュース・報道
放送局 フジテレビ(フジテレビ系)
放送日時 月曜日から木曜日 23時55分から24時35分 40分
金曜日 24時23分から25時05分 42分
土曜日 24時15分から25時05分 50分
日曜日 23時55分から24時25分 30分
番組URL http://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/sport/index_frame.html
主なスタッフ 編集長・窪田正利、プロデューサー・岡泰二(敬称略) スタッフ数 約50人
主な出演者 メインキャスター・三宅正治、田中大貴、平井理央、
本田朋子(敬称略)
キャスター・国分太一、水野裕子、風間八宏、
フローラン・ダバディー(敬称略)
放送開始日 1961年「きょうのプロ野球」~
1976年4月「プロ野球ニュース」~
2001年4月「感動ファクトリー・すぽると!」
2005年4月「SPORT」

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