「復活?真剣中年しゃべり場」  NHK教育テレビ 2009年3月21日(土) 深夜24時45分から深夜26時45分「MANNINGEN SP」 フジテレビ+ CS放送フジテレビ721、フジテレビCSHD2009年3月28日(土) 深夜25時50分~26時50分「イチか?バチか?プロジェクト~若者の底力~」 NHK教育テレビ、フジテレビ 2009年3月28日(土) 深夜26時50分~27時10分

イチか?バチか?プロジェクト~若者の底力~

『イチか?バチか?プロジェクト ~若者の底力~』とは……

視聴率100%の番組作りを夢見ていた者と、お坊さんのありがたい話による番組作りを志望していた者。相容れないような二人でも、業界への問題意識やテレビ理論など、テレビマンとしての感性は、驚くほどに通じ合っていた。 



─坪田さんは、どのようにしてこの業界に?

坪田 僕の場合、小学生の時からテレビを作りたいと思っていました。うちの小学校には実験的にテレビカメラが導入されていて、校内放送をテレビ放送でやっていたんですよ。これにハマりまして、将来はテレビ局のディレクターになりますと卒業式の文集に書いたぐらいです。視聴率100パーセントの番組を作りたいと言っていました(笑)。昔の紅白が80%くらいいっていましたから、じゃあ僕は100%という幼い考えで。どんな番組を作りたいかというよりも、みんなに見てもらえる、視聴率のいい番組を作りたいと思っていました。フジテレビとTBS、日テレの入社試験を受け、一番最初にフジテレビから内定をもらったので、そのまま入ったという具合です。河田町の近くに住んでいたので、地元就職みたいな気持ちもありましたし、結果的にフジテレビで合っていたと思います。 


丸山 入社後は、どのようなジャンルに? 


坪田 大学時代クイズ研究会に入っていたので、クイズ番組ですね。とにかくクイズ番組に出場しようというサークルだったので、日テレの『アメリカ横断ウルトラクイズ』から、テレビ朝日の『アタック25』、フジなら『クイズ・ドレミファドン!』などに挑戦したんですよ。番組で優勝もして、クイズって面白いなと思いました。小学校のときの志望動機もありましたから、やはりこの業界に進みたいと、そこで改めて決意したんです。フジテレビに入ってからは、最初は『オールナイトフジ』という深夜番組を半年くらい研修として就き、その後は『なるほど!ザ・ワールド』という、きわめてクイズ番組として王道の番組に就きました。配属が決まったときはガッツポーズでしたね(笑)。そこでADからデ総合演出までやらせてもらいました。 


─丸山さんは?

丸山 僕は、入局した時、ラジオの第二をやりたいと言っていたんですね。入局間もない人間が希望することは少なかったようで、同期入局の連中にも珍しがられたことをよく覚えています。ラジオ第二には個性的な番組がいろいろとあったんですね。ディレクターが一人で各地を回ってインタビューし、構成するような番組や、新進気鋭の学者さんのところへ、これまたディレクターがインタビュアーともなって知の最前線を紹介するような番組とか。NHKには"教養ディレクター"というジャンルが伝統的にあって、お坊さんのところへいっていいお話をお聞きしてくるとか。今でも『こころの時代』という長寿番組がありますけど。NHKに入ったなら、むしろそうしたジャンルこそオリジナリティーのある部分だと考え、そうした仕事を息長く続けられればいいかなって思っていたんですよ。実際はお決まりどおりローカルに配属され、山梨の甲府へいって高校野球の中継から地元のニュースリポートまでいろいろやりました。その後、東京に配属になってからは、衛星放送で海外からの生放送を担当したり、美術番組のディレクターとなって一年のかなりの期間をヨーロッパで過ごしたり・・・。ディレクター時代はなぜか、たまたま海外と関係を持つ取材ものが多かったんですね。それで、「お前、あちこち世界中行ってるんだから、外国語ぐらいできるようになっただろう」って、ホントはできないんですが(笑)、語学番組のデスクになって、結果、あれこれ試行錯誤しているうちに、自分ができないからこそ『英語でしゃべらナイト』のような番組が生まれたんです(笑)。教育、教養番組という一見地味なジャンルに新しい要素を調味料のように加えて、教養エンタメというジャンルを切り開いていく挑戦だったわけですが、その後の『爆問学問』、『ソクラテスの人事』と、いずれもフジテレビさんのような番組へ憧れがベースにはあったのかもしれません。 


─相手の局で印象に残っている番組はありますか?


坪田 今の丸山さんの話にも出てきましたが、『しゃべらナイト』のほか『爆笑問題のニッポンの教養』など、NHKも昔とはだいぶ変わってきたなという印象がありますね。 


丸山 フジテレビさんが放送していた番組の中で特に印象的なのが、1980年代後半から約10年ほどの深夜番組帯"JOCX-TV2"ですね。すごく視聴者として楽しんだ記憶があります。 


坪田 『カノッサの屈辱』『カルトQ』『MAESTRO』などですね。 


丸山 ええ。いろんなカルチャーものがありましたけど、フジテレビの深夜帯は、若い世代の人たちがやりたいことを作っちゃえるんだと、見ているほうにも感じられて。その頃の僕はローカル局にいたのですが、すごくいいなぁって思っていましたよ。 


坪田 あの頃の深夜番組は、いろいろな番組を試せたんですよ。深夜の編成部長に任命されるのが、大体35歳くらいまでの若手で、好き勝手やったりするわけなんです。当時は視聴率三冠王を獲り続けていて、バブルの時代でお金もありましたから数打ちゃ当たるみたいなやり方も容認されて、結果としてホームランもいっぱい出てきたんだと思います。三振した番組もなかったわけではありませんが(笑)。 


─現在とは予算面でも違うんでしょうね。


坪田 深夜のこの枠でもこんなに予算がついていたの?と驚くことがあるくらい。また、自分が惚れ込んだタレントと企画でそのまま番組に出来ちゃうという純粋な時代でもあり、制作者が本気だったからこそ力強い内容になったんだと思います。今がダメだという話ではありませんが、予算でも企画の作り方でも、以前と変わってきた部分は少なからずありますね。 


丸山 それでも、やっぱりそういうモノ作りを実現できた局だからこそのDNAというか、そうした制作のパワーを大事にする血が脈々と流れていているんじゃないかなと僕は思うんですけどね。今回番組連動させてもらう『MANNINGEN』も含めて。個人的には『トリビアの泉』もおもしろいなと思っていました。すごく真面目にやることが逆に笑いを誘ってしまうという、ある種一時期の教育テレビNHKパロディーみたいな感じで。ご出演もタモリさんですが、正にタモリさんのお好きなセンスでしたね、オールナイトニッポン時代からのタモリさんファンとしてはよくわかります(笑)。 


坪田 深夜は以前からポテンシャルのある番組はゴールデンなどに昇格する登竜門的なことがありましたが、今は深夜でやること自体の意図や理由も明確に求められるようになりました。地上波でゴールデン、プライムを支える深夜も含めてどう戦うか、全社が一丸となって考えています。視聴率をどう獲得するかという真剣な争いなわけですが……ただ、時間帯によって見る視聴者層って限られてきます。F2やM2、M3が平日に帰ってくるのは21時以降であったりしますから、その前はキッズと同伴のF2、F3、リタイアされたM3に向け、それ以降はM2やM3に向けたものになる。昔は、とにかくいい番組を作れば見てくれるという話でしたが、今はそうもいきません。こうしたマーケティングを巧みに取り入れたのは、日テレさんが初めですね。視聴率三冠王を奪われるようになったのは、動態調査の分析により、ニーズにあった番組作りを行ったことが大きいと思います。そうして、やがて各局でマーケティングを積極的に取り入れるようになると、結果的に各局似たような番組が並ぶようになってしまった。それに満足できない一部の視聴者が、NHK BSやCSへ流れていってしまうのも、ある意味必然なのかなと感じています。 


丸山 僕らも後追いして、最近ではマーケティング調査のようなことをするようになってきましたが、そのやり方もなかなか難しいですね。やはり視聴率獲得だけを目指して走るのがいいのかわからない。それは、僕らの組織のレゾンデートルでないというか。視聴率はひとつの指標ですけど、あまりに固執してしまうと、公共放送というところでの存立意義がおかしなことになってしまうように思いますしね。NHKではある意味不器用なまでに、純朴に番組作りに励めるところが武器でもあり、そこから新たな需要を発掘する、ということがあるんですね。ただその一方で、受信料の無駄遣いがあってもいけませんから、そういう意味ではやはり皆さんが見たいと思う番組作りをしていかなくてはいけないという側面もあるわけです。「みなさんが見たい」ものをお見せすることと同時に「みなさんに見ていただくべき」ものをお見せすることも大事なわけで、そのバランスの中で考えていかないと。



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番組名 イチか?バチか?プロジェクト~若者の底力~ ジャンル その他
放送局 NHK教育テレビ×フジテレビ
放送日時 「復活?真剣中年しゃべり場」  NHK教育テレビ 
2009年3月21日(土)  深夜24時45分から深夜26時45分
「MANNINGEN SP」 フジテレビ+ CS放送フジテレビ721、フジテレビCSHD
2009年3月28日(土)  深夜25時50分~26時50分
「イチか?バチか?プロジェクト~若者の底力~」 NHK教育テレビ、フジテレビ
2009年3月28日(土)  深夜26時50分~27時10分
番組URL http://www.tvpower.jp/index.html
主なスタッフ 坪田譲治×丸山俊一(敬称略) スタッフ数 約200人
主な出演者 「復活?真剣中年しゃべり場SP」に 古田新太、戸部洋子(MANNINGEN)
「MANNINGEN SP」に 小池栄子、畠山智之(復活?真剣中年しゃべり場SP)
(敬称略)
放送開始日 2009年3月21日(土)

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