この番組のために、映画美術監督によって作られた日本最大級とも言われる巨大美術セット

日経スペシャル カンブリア宮殿 ~村上龍の経済トークライブ~

『日経スペシャル カンブリア宮殿 ~村上龍の経済トークライブ~』とは……テレビ東京系列にて毎週月曜日22:00~22:54放送。2006年4月に放送を開始。作家・村上龍をメーンキャスターに据え、財界・経済人やスポーツ選手、タレントなど幅広いゲストを毎回招いて、独自の経済理論などについて語り合うトーク番組。サブキャスターにタレントの小池栄子。

多種多様な生命が登場したカンブリア紀のごとく、有象無象の財界・経済人を輩出する現代。独自の経済トーク番組を完成させるために選んだのは、やはり独自の視点を持ち続ける作家・村上龍しかいなかった。 


─福田プロデューサーは番組の立ち上げから携わっているとのことですが、まずは番組誕生の経緯から教えてください。

大きな流れからいうと、まずは日本経済新聞社とテレビ東京の協力関係があります。経済に特化した番組を開発しようという話があり、最初に経済ニュースの『ワールド・ビジネス・サテライト』が誕生しました。もう20年前のことですね。これが順調に軌道に乗りまして、第2弾ということで、6年前から経済ドキュメンタリーである『日経スペシャル ガイアの夜明け』がスタートしました。この手のジャンルとしては視聴率も良く、おかげさまで支持されたんです。その余勢を借りて、さらにもう一番組ということで、次はどうする?ということで経済トークを開発しようスタジオでの進行説明という流れになったんです。 普通は経済トークというと、評論家が眉間にしわ寄せて語り合うようなお堅いイメージがあり、一般の視聴者には訴求しづらいものです。しかし、うちは22時からのプライムタイム、それも1時間枠でやろうと意気込みました。その時間帯で成功するには、真面目一辺倒ではなく、ちょっとしたエンターテインメント性を加味しないといけない……などと考えつつ、5ヶ月くらいかけて企画会議を行い、今のフォーマットを作り上げたんです。 



─番組の特徴としては、やはりメーンキャスターに村上龍さんを起用したことが大きいと思うのですが。

トーク番組の司会者というと、フリーのアナウンサーで慣れた方、または視聴率を考えると大物タレントを起用したいところです。でも、僕らは他局では見られないような番組を作ろうと、常に差別化を考えています。他のキー局と同じ土俵に立ってもなかなか勝てませんから、テレビ東京らしさを出さなくてはいけないんです。そのような考えもあり、予定調和的にキャスティングするのはやめようと。 そこから誰がいいのか?とみんなで考えたのですが、僕の頭の中で、なんとなく村上龍さんの存在がありました。僕は以前に映画の投資セクションにいたんですが、龍さんが監督・脚本をした「KYOKO」という映画にテレビ東京が出資しており、多少のお付き合いがありました。また、JMMという経済に関するメルマガを主催して、経済に非常に強い関心を持たれていたことも知っていました。個人的には、TBS系列で20年ほど前に放送していた「Ryu's Bar 気ままにいい夜」の大ファンでもあったんです。そこには他の番組にはない、大人の会話がありました。僕はこの業界にいるくらいですから、ずっとテレビっ子だったんですが、数ある中でも記憶に残る番組のひとつです。 


─確かに、村上龍さんの魅力が詰まったトーク番組でしたね。

村上龍さんには、作家ならではの繊細な感性、独自の視点があるんですよね。常に時代の半歩先、一歩先を見据えながら、今の社会で起きていることを的確に分析してみせる。これほどまでに複雑怪奇司会のお二方になってきた経済状況を正確に視聴者に伝えるには、まさに適任だと確信したんです。 とはいっても、村上龍さんを口説き落とすのはとても大変でした(笑)。あらゆるところから引っ張りだこで、とにかく多忙な人ですから。「とにかく時間がない」といわれていましたが、映画を一緒にやった仲だから無碍にはできないということで、まずは会う機会を作ってもらって。2ヶ月くらいかけて、何度も会いに行きましたね。当初、村上龍さんはテレビメディアでの出演に興味を失っていたんです。そこで、こちらの企画の狙いやイメージを伝え、番組の編集長的な役割で参加してほしいとお願いしたところ、ようやくOKを頂けました。 
 
                              
─『カンブリア宮殿』というタイトルはどんな理由から生まれましたか

仮題は『村上龍の経済トーク』で、そこからスタッフ全員でいろいろなアイデアを出していきました。いわゆる“タイトルマッチ”ですね。 この『カンブリア宮殿』の原案も、村上龍さんによるもので、一番最初に度肝を抜かれたエピソードでもあります。どんな番組にしようかと酒を飲みながら話し合っていて、トークばかりでは視聴者も飽きるから、何かトーク以外のコーナーも作りたいねという話になりました。僕のほうは、社長に手帳を見せてもらったり、思い出の品を持ってきてもらったりと、いかにもテレビ的な企画を考えていたのですが、村上龍さんは「風刺劇をやろう」と言い出したんです。政治や経済を題材に、ブラックジョークの寸劇をやりたいと。それもどうやってやるかというと、カンブリア紀に生息していたアノマロカリスやハルキゲニアといった生物が日本の首相やアメリカの大統領のお面をつけて寸劇をするという。とにかく、この飛びぬけた発想に驚きましたね。 そもそもなんでカンブリア紀なんですか?と聞くと、その時期に生物が大量に発生して進化した「カンブリア爆発」があったけど、今の経済も百花繚乱で同じような様相だからだというんです。そのとカンブリア宮殿の台本!きはホリエモンなどベンチャー出身の新しい経済人がどっと登場して脚光を浴びていたときで、確かに僕も同感したんです。 結局、この風刺劇は時代を先取りしすぎていたのか、上層部から「意味不明」とされて6回くらいの放送で終わってしまったのですが(笑)、この「カンブリア爆発」の話を活かしたいと思い、タイトルにしたんです。次の進化を求めて活躍している“平成のアノマロカリスたち”が、村上龍が座する宮殿にやってくるというイメージです。 

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番組data
番組名 日経スペシャル カンブリア宮殿 ~村上龍の経済トークライブ~ ジャンル その他
放送局 テレビ東京(テレビ東京系)
放送日時 毎週月曜日 22時00分から22時54分
番組URL http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
主なスタッフ チーフ・プロデューサー福田一平
プロデューサー飯田謙二(敬称略)
スタッフ数 約16人
主な出演者 村上龍、小池栄子。ナレーター高川裕也(敬称略)
放送開始日 2004年4月

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